NETSEAを使ってみよう

安心して取引できるサプライヤーを見つけるには

問屋・仕入れサイトの大手といったら必ず名前が出てくるであろう1社がNETSEAではないでしょうか。

登録企業4800社(2021.3現在、同社掲載)ということですが、中身は大小さまざまな問屋(という名目の実質小売店)の集まりといった印象です。NETSEA、ネットの海?とはうまく名付けたもので、私も登録直後は海に出た小さな魚のようにあてもなく泳いでいました。

慣れないうちは、あれもこれも物珍しいものばかりに見えて、仕入れたい欲望にかられていましたが、落ち着いてくると、売れそうにないものも結構多いことに気づきます。

注文から発送までの日数が最短のサプライヤーを選ぶ

今やamazonやヨドバシカメラでは、早ければ翌日には手元に届きます。

お客様にすればこちらの都合など知る由もないので、2日も経てば「遅い」と感じてしまうのは、このご時世しかたのないことです。

なので、遅くとも、発注後、2日目には発送してくれるサプライヤーを選びましょう。

発送までの目安は、たいていは商品ページに書かれています。書かれていない場合は問い合わせましょう。

発送目安に「1週間程度」「5営業日以内」などと書いてあるサプライヤーは在庫は持っていない中華系転売屋の可能性が高いです。

5営業日=仮に金曜日午後に発注すると、最悪翌週の金曜日発送ということです。

いわずもがな1週間程度などは話になりません。

ほとんどのサプライヤーは問題なく取引できると思いますが、ネットショッピング感覚で安易に仕入れるとひどい目にあいますから、注意深く選ぶことが重要です。

ビギナーバイヤーOKのサプライヤーと取引する

ビギナーバイヤーOKで、快くお取引してくれるサプライヤーはたくさんいます。

サプライヤー側も何としてでも売りたいわけですから、何が売れるかあたりを見たい開店直後は、こういった敷居の低いサプライヤーを積極的に活用することをおすすめします。


一方、取引申請に応じてくれないサプライヤーもいます。

その場合は価格自体が表示されていないので、取引のしようがないのですが、どうしてもそこから仕入れをしたい場合は、個別に取引申請をします。

ほとんどのサプライヤーは個別申請を受け入れてくれますが、中には却下してくるサプライヤーもいます。

却下の理由を知らせてくれた場合は、その内容に従って不備を補完します。

無言却下ももちろんあります。その場合は縁がなかったとあきらめましょう。

顧客直送対応可のサプライヤーを探す

NETSEAで仕入れをして在庫をもって売る方法もありますが、在庫を持たずに発注だけをして消費者に直送してくれるサプライヤーもたくさん存在します。

※登録されているすべての問屋=以下サプライヤー が消費者に直送してくれるわけではありません!

まず手始めは、何を売りたいかで探すのではなく、どのサプライヤーなら顧客直送をしてくれるか、で探すほうが確実です。

顧客直送してくれるサプライヤーの中から、取扱い品目や、ギフトの対応、送料設定が妥当か、利益が出る卸価格かなど自分の店のスタイルに合うかを検討して、納得してから商品をアップします。

やはり自分が人柱になって1回目は注文してみることをお勧めします。

試しに注文して対応を見る

私がまず手始めにやったことは、ためしに自分で注文して自分宛に送ってもらうことです。

多少お金をかけてでも、間違いないサプライヤーと取引したいですし、そのためには自分の目で確かめるのが一番だからです。

あまり高価でなく、もともとほしかったものと、名刺に添える粗品、マスクを注文してみました。

どれも発注後2~3日以内に発送され、ちゃんと手元に届きました。顧客直送OKでも、ちゃんと発送日日数を守って送ってくれるかが重要です。

商品も問題なく、これならお客様に直送されてもトラブルにならないであろうと確信を持てました。

こうやって、取引するサプライヤーを1件ずつ地道に増やしていきました。

気の遠くなる話に思えますが、急がば回れで、数か月も続けているといいサプライヤーがいくつか見つかります。

質問してレスポンスを見る

何でもいいので質問して、レスポンスが良いかどうかも本当の良いサプライヤーを見極める1つの手段です。

どこの配送会社で送ってくれるのか、時間指定は対応してくれるのかなど、気になることは発注前に質問しておいた方がベターです。

まともなサプライヤーなら、返答は速いです。私の知る限りでは質問へのレスポンスもほぼ数時間以内で返してくれます。

逆に、質問しても回答を得られないサプライヤーは、何かトラブルが起きたとき、まともに対応してくれない可能性大なので、いくらアイテムが魅力的でも慎重に検討したほうがよいでしょう。

初めは1~2社に絞って仕入れる

NETSEAでは取引するサプライヤーは、少ないほうが在庫管理がしやすくなります。

倉庫型のように1か所から発送されるわけではなく、各サプライヤーごとに在庫を保有しているので、配送会社も違えば配送までにかかる日数も違います。

なので、商品ページに「同梱不可」の表示をするのはもちろんのこと、違うサプライヤーの商品を同時購入された場合にはそれぞれに送料が発生する旨も明記しなければなりません。

当然、送料加算という作業も発生します。

万が一、同梱でそのまま発送してしまった場合、あとから送料だけをいただくことはできません。

→そもそもYahooショッピングの受注管理システムには送料だけをいただくという機能がありません。

本当にこれだけは気を付けたい点です。

これらのリスクを避けるには、サプライヤーを1社だけにするのが一番楽です。

1社だけでは心もとないという場合であっても、家具はここ、日用品はここ、デジタル機器はここ、といったように各カテゴリに1社にしておくのが無難です。

NETSEAを使う利点

月額固定費がいらない

NETSEAのありがたい点は、利用するにあたって手数料などがいらないことです。

Topsellerも、スーパーデリバリーも月額固定費がかかります。売れなかったら「赤字」です。

その点、在庫をもたずに、低資金からスタートするにはNETSEAとてもありがたい存在なのです。

決済手数料がかからない

netseaを使い始めたころは、無料でここまでできて大丈夫?と半信半疑でしたが、商品を仕入れた際の商品代金と送料以外、請求されたことは今までありません。

決済手数料はサプライヤー側が負担してくれているようです。

低コスト重視なら登録料、利用料のかかるSUPER DELIVERYやTopsellerなどの有料仕入れサイトよりも、NETSEAでしょう。

NETSEAの残念な点

顧客直送対応してくれるサプライヤーが案外少ない

顧客直送というのは、たとえば自サイトで注文を受けた場合の「お届け先」のことです。

お届け先と注文者が同一でない場合もありますから、そういう細かな対応をしてくれるサプライヤーでないと、運営が成り立ちません。

Netseaの検索画面で、顧客直送可にチェックを入れて絞り込むことができますが、アイテム数がかなり少なくなってしまうのは否めません。

何万点のアイテム数があっても、実際に仕入れとして使えるアイテムは限られてしまうことが分かります。

送料設定が高いサプライヤーが多い

送料設定は、700円前後と、1000~1250円あたりまでばらつきがあり、せっかく安価な商品を見つけても送料であきらめる場合が多々あります。

NETSEAには中国系サプライヤーが数多く存在しています。

会社情報の日本語がおかしいので、すぐわかります。

また、決まって送料が高いです。

出荷数量がそこそこある企業なら運送会社の値引きを受けているはずですから、本州への送料が1250円などというのは、国内からの発送ではないことは明らかです。

ちなみに私は自分宛の送料が800円までのサプライヤーしか仕入れしないことにしています。

ギフト対応できない場合が多い

誕生日や母の日など、品物にちょっと一言添えたいと思うのは誰しも思うことです。
注文を受けた際、コメント欄に「カードをつけてほしい」と書かれることがよくあります。

自社発送なら、カードをつけることくらい簡単にできますが、委託発送ではそうはいきません。
ラッピングまでは対応してくれるサプライヤーがありますが、これも稀です。

メッセージカードについてはほとんど対応してもらえません。
商品を登録するさい、メッセージカードに対応できない旨を表記しておかなければなりません。

3月~5月の受注はとくに注意が必要です。

ギフト対応にしたい場合は、いったん手元に仕入れて価格設定を考えて販売する工夫が必要です。

倉庫型ではないので同梱できない

当然のことながら、違うサプライヤーの商品は同梱できません。

様々なサプライヤーの商品を登録していると、同じ買い物カートで注文された場合に、注文を分割してそれぞれに送料をいただかなくてはなりません。

回避策としては、商品を基本的に「送料込み」で販売することです。
やむを得ず「送料別」で販売する場合は「同梱不可」にすることで、万が一同じ買い物かごで注文されても、別々に発送されます、と説明を加えれば済みます。

在庫確認のCSVが使いづらい

NETSEAでは自分が仕入れている商品のIDを所定のcsvフォーマットに入力すると、在庫を確認できる機能があります。

ただしこれが使いにくい。零細企業の手打ちEXCELブック程度のものと思ってください。

返されてくるのは商品ID、希望在庫有無、在庫の有無、これだけです。

商品IDだけなので商品名が分からないという糞仕様ですので、前もってご了承ください。

EXCEL中級程度の知識がある方なら、マクロで商品名に紐づける方法もありですが、どのみちいちいちログインして毎日ダウンロードせねばならず、超めんどくさいです。

私は、同時にYahooショッピングの在庫管理画面で見比べるようにしています。

できることなら、毎日勝手に在庫の有無をメールで送ってくれたらどんなにか楽だろうと思うのですが、無理な話ですね。

評価システムの基準が不明瞭

NETSEA独自のシステムで、2019年からサプライヤースコアというのが導入されています。

「サプライヤースコアは1~5(小数を含む)の星の数で表され、日々更新されます。
納品やお問合せへの回答にかかる時間が短い・商品の在庫切れが少ない、といった基準で評価が上昇します」

とのことですがあくまでNETSEA内部での評価ということです。

めやすにはなりますが、私たちバイヤー側から見ての評価ではないことは注意しておく必要があります。

ちなみに、取引が完了してもサプライヤーを評価する、といった項目は見当たりません。

こういう点でサプライヤー上位かつバイヤーを下に見ていることがあからさまなのです。

検索しても目的の商品がヒットしない

もともと、探している商品自体が登録されていないのが一番の理由です。

NETSEAといえど、amazonで検索して出てくるほどのアイテム数は網羅していないのではと思います。

NETSEAの検索機能はあいまい検索に対応していません。
大文字・小文字、またカナ・ひらがなを分別してしまいます。

サプライヤー側は商品名そのままで掲載している場合が多いので、検索する場合はキーワードを工夫する必要があります。

登録アイテム数が数万点とあっても、トレンドに2,3歩出遅れているのは否めません。

でも、無料なのですから、できる範囲でできることをやるしかありません。

NETSEA サポートで検索すると出てきますが、サポートはあまり親切ではないといった情報があります。

先日いくつか質問すると、1時間もしないうちに返信がきました。

体制も徐々に変わってきているのかもしれません。


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